2009年11月23日月曜日

日銀のお仕事

いま、テレビタックルで勝間さんが出てます。(静香ちゃんも)

「円高に誘導し、日銀が国債を買い取れば良い」

と戯言をおっしゃております。
この人って、元マッキンゼーのエリートなんですよね?(口は達者)
ジンバブエの大統領と同じ考え方ですね。


基本的に日銀のお仕事は、「金利の調整をする」です。
ただ、現在のゼロ金利政策が10年以上も続く現在では、金利の調整出来ません。(これ以上下げられない)

金融緩和とはGDPの潜在成長率より金利を下げることで、金融引き締めとはGDPの潜在成長率より金利を上げることです。


もう一つの日銀のお仕事は、「マネタリーベースを調整する」です。
このマネタリーベースは、簡単にいえば、日銀が民間金融機関に供給することと、日銀券(紙幣)を作ることです。
下の日銀当座預金は、金融機関が日本銀行に保有している当座預金(出し入れが自由な無利息の預金)のことです。

マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」

じつは、マネタリーベースは、ゼロ金利政策と同時期に大幅に増えています。それまでは、名目GDPと同程度(3%)であったが、現在は年間(5%)になっています。


日銀の役割は「物価の安定」です。ですが、ここ10年はゼロ金利政策や、名目GDPを超えるマネタリーベースになりインフレを刺激し続けています。
(個人的にはよく頑張っていると思います。)


「なぜ、政府が国債を発行できるのか?」
「それは、買う人がいるからです。」

金融機関が買うから、政府はいくらでも国債を発行できます。
このフローだと、発行した国債が税金を納めている民間の人間には渡りにくいことが分かります。
(何年、同じ間違いをすれば理解するのですか?)


自分が自分に借金をしちゃダメ!(貨幣価値が下がるだけ)

結局、円安の方向へシフトしている間は、輸出がしやすくなるでしょう。しかし、資源の無い日本では資源の輸入価格も高くなり、結局、利益を圧迫します。
もっと言えば、発展途上国に近づきます。(日本人ギャル売春ツアーなんかもできるでしょう)

安易な円安論者は、一時的な快楽主義者。(ただの下ネタ)


何度も言いますが、「銀の弾丸」はありません。
結局、以前にお話をした「鳩山株安」不安!の円ドルチャートと日経平均のチャートを見比べてください。
この株高に何か意味がありますか?

中国は、人民元が値を上げながら株価も値を上げています。これが本当の成長です。
(発展途上だから)


民間の景気刺激を行わないと、意味がありません。
GDPの潜在成長率を上げましょう!

この話題はまた今度。
補足

3 件のコメント:

  1. http://www31.atwiki.jp/anti_deflation/
    やその中の反反反デフレFAQ
    http://anond.hatelabo.jp/20091109201234
    とかも、一応読まれた方がいいと思います。
    ご存知だったらすいません。

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  2. 今デフレだと思うのですが、潜在GDPを高めて供給を増やして、デフレを加速させていいのでしょうか。
    それよりも、有効需要を増やす方がいいと思うのですが。

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  3. 円高になるとどんな良いこと・悪いことがあるのか再確認してみる……(3)円高デメリットの具体値と日本の努力
    http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/11/3_117.html

    > 内閣府経済社会総合研究所が11月に試算した
    > 【短期日本経済マクロ計量モデル(2008年版)の構造と乗数分析】によると、
    > 仮に10%の「円安」に為替が継続して振れた場合、GDP(国内総生産)は
    > 1年目で+0.26%、2年目で+0.54%、3年目で+0.55%という値をはじき出している。

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