2010年1月4日月曜日

湯浅誠の本を読みました

1コ前の投稿で、「仙谷由人が本当に公務員の給与を下げたら、左翼になる」といったので、どうせなるならロスジェネが良いと思い、湯浅誠の本を読んでみました。



湯浅誠を知らない人に少しだけ彼の紹介をします。

年末派遣村の村長で、貧困ビジネスの超重要人物です。森永卓郎と違うのは、貧困ビジネスで私腹を肥やしてなさそうな点です。(私腹を肥やしてたらゴメンなさい)

湯浅氏ぐらいの知識人になればこの言葉は知ってるはずです。

「ナポレオンが失脚した理由は、彼が皇帝になったからだ。 もし私が黄金の馬車に乗れば、国民は私を信用しない。」 by アドルフ・ヒトラー


この本の内容は、競争が激化するアメリカで増え続ける貧困層。自由競争と自己責任は、とても酷い悲劇が待っているといった内容です。

これに関しては、私も納得しています。まえにお話した日米プロレスから学ぶ経営学は、アメリカ型の経営をすべて肯定をしていません。

いちおう注釈に「日本の外資系企業は、国産企業並の給与で外資系並のリストラ率なので注意!」と書いてます。
セイフティネットありきの自由競争が私の信念です。

今の日本は、
One shot One kill.
これだけ、雇用が流動化していない日本でのリストラは、一撃必殺です。

しかし、湯浅氏がイチオシの年功序列は破綻してます。なんども言いますが、「公務員を見ればわかるでしょ!」
あれが企業なら、毎年(毎月?毎日?)倒産してます。

これは、私の勘違いですが、湯浅氏は労働組合を敵対視してないみたいです。むしろ、「自分たちは労働組合と同じなんだ!」と言ってます。
でも、やってることは労働組合と敵対関係です。
企業は派遣に賃金を払えば正社員にシワ寄せがくるだけなんでね。

結局、企業を敵視しているだけの団体でした。

湯浅氏の言っていることを簡単にまとめると、

「政府はもっと福祉を充実させ、企業は労働者を保護し、労働者は政府や企業に意見を言うべきだ!」

私は、成長戦略が無い人の意見は参考にしません。


これだったら、私の言っている

「公務員をセイフティネットにして、雇用を流動化させる」

という方がマシじゃないですか?
雇用を流動化させることで、同一労働・同一賃金になり、産業の変化のスピードが上がります。


ただし、この本は最後まで読みました。
その理由は、正しい意見も多かったからです。

湯浅氏の団体「もやい」は、今の日本には無くてはならない存在です。ワーキングプアの駆け込み寺が無くなると、犯罪が増えます。

湯浅氏は、「失業すると、ホームレスか自殺しか無い」と言ってますが、本当は第3の道があり、それは「刑務所に入る」ことです。本人も知ってて言わないだけだと思います。

刑務所は3食、屋根付きですよ。

一番、参考になったのは、

「生活保護の裁判は7割勝ってる」

と言うことです。行政裁判でこんなに勝率が高いとは初耳でした。良いことを聞きました。参考にします。


とりあえず、仙谷由人が本当に公務員の給与を下げたら、湯浅氏の「もやい」で活動します。

アメリカ型の自由競争は、さすがに酷いんでそこまで規制緩和して欲しくないですね。フラット化する世界の影響で、最近は敗者復活戦までも無くなっているみたい。。。

セイフティネットは絶対必要ですね。

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